独学マン  2020/12/11更新

「ゼロ秒思考」まとめ・感想


どんな本?

著者赤羽雄二さんが独自に編み出した「メモ書き」の方法・及び効果を記した本である。赤羽さんは大手経営コンサル会社マッキンゼーで経営戦略や部下育成など多くの仕事に関することを学んだが、仕事をする上でのベースとなる「考え方」や「頭の整理の仕方」などは教わることはなかったという。社内では「そんなものは各々持っていて当然だ」という雰囲気だったらしい。しかし実際には、マッキンゼーの社員でも人によってこの能力は様々であり、そして仕事効率に直結するくらい重要なものであるようだ。


ゼロ秒思考

これから紹介するメモ書きを1日10分間継続するだけで、「頭を整理する能力」そして「自分の思考を整理して言葉にする力」が磨かれる。

これらの力が磨かれると心の中の「もやもやした気持ち」や、「これから自分は何がしたいのだろう」という漠然とした不安などもなくなるという。

そしてさらに継続していけば頭の回転がますます早くなり、行動や気持ちに常に理由がある、そしてこれを言葉にできる「ゼロ秒思考」に辿り着けるという。

1日たった10分でこれらが手に入るとしたら、やらない理由はないだろう。


メモ書きの方法

道具

メモ書きの方法は、至って単純だ。

まず用意するものだが、A4の用紙と、ボールペンだけだ。たったこれだけ。

ただし、紙は無地のA4用紙がよく、ペンもシャーペンではなくすらすら書けるボールペンが良い。

・ノートじゃだめ? => 仕分けできないし、高いし、すぐなくなってしまう。

・B5の方が可愛くない? => 用紙が小さいと、想像力が狭まる。だめ。


1枚1テーマで1分、1日で10枚を書く

ここが一番驚かれるであろう。

なんとA4用紙に書く時間は1分だけだ。

テーマを決める時間、テーマを書く時間、日付を書く時間、本文を書く時間、全て合わせて1分だ。短いと思うかい?だったら集中して書くしかないね!全集中!

それを1日10枚書くので、1日10分しかかからないということだ。


A4用紙に書く内容

実際に書く内容は、「テーマ」「日付」「本文」の3つに分ける。


テーマ

まず、左上にテーマを書く。これが一番大事なので、後に書く本文よりも大きく書く。そして下線を引くことによってより際立たせる。

テーマの内容は、特に制限はない。

頭に浮かんだ事を、その瞬間に書けば良い。

テーマが浮かばないという人のために本書には例文が多数掲載されているので、買って見るのも良いだろう。


日付

テーマを書いたら、次に右上に日付を書く。

書き終わったら保存するために仕分けをするのだが、そのためだ。

日付を書いてる時間も貴重な1分に含まれているので、
短く書ける「2020-12-10」のような表記がいいだろう。

特に指定はない。書きやすい書式にしよう。


本文

本文は、テーマの下に、先頭に「-」を付けて、4~6行書く。

1行あたり10文字では具体的な文章にならないので、20~30文字頑張って書こう。単語だけ書いても何を伝えたいのかわからないので、NGだ。


テーマを見て、思いつく事や、感じる事を書いていこう。

ここで大事なのは、「考えない事」だ。

「え?考えるトレーニングじゃないの?」

うるさい。考えるな。感じろ。


メモ書きに慣れない内は2行程度しか書けないかもしれないが、気にせず続けよう。3週間くらい経つと、書けるようになるらしい。
(私はまだ2~3行です。。。)


例 A4用紙

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|「タイトル大きめ」       「日付」 |
|                      |
|  ー 本文本文本文本文本文本文本文   |
|  ー 本文本文本文本文本文本文本文   |
|  ー 本文本文本文本文本文本文本文   |
|  ー 本文本文本文本文本文本文本文   |
|  ー 本文本文本文本文本文本文本文   |
|                      |
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メモ書きのコツ

見るのは自分だけ

まず、これらのメモは自分しか見ない。

というか他人に見られないようにする。

人に見られると思うと恥ずかしくてかけないことも出てくる。

なので他人に見せない前提でなんでも書く。


個人名を使おう

人に見せないので、特定の人に対する不満なども「なんで〇〇さんは私にだけ怒るんだ?」とか具体的に相手の名前を書いてしまおう。

こうする事で、結果的にその人に対するイライラも治るはずだ。


思いついた時にメモを書く

これは繰り返しになるが、「あ、あれを後でメモに書こう」とか思っていても、その思いついた時の考えは後になるともう忘れているので、思いついたらすぐにメモを書こう。

いつでもどこでもメモを書けるように、職場のデスク・自宅のデスク・出勤中のポケットなどにはA4用紙を忍ばせておこう。


すっきりするまで似たようなタイトルで何回も書く

タイトルを書いてから、「あれ、このタイトル昨日も書いたな?」とか思っても、気にせずそのまま書こう。そのタイトルが浮かんでくる時点で、昨日のメモ書きだけではふに落ちていない証拠なので今日も似たようなタイトルで書こう。

何回も似たような事を考えていればいずれ頭の中は整理され、結論が出るはずだ。


書いたあとはクリアファイルに仕分けして保存

書き終わったメモ用紙は、5~6ジャンル毎に仕分けたクリアファイルに挟んでいく。これらは3ヶ月後に1回、そして6ヶ月後にもう一回だけさらっと見直す。こうする事で、過去の自分はこういう事を考えていたんだな、とか、なんて素敵なメモなんだ!誰が書いたのだ!とか、浸れるらしい。

その後はほっとんど見直す事はないが、捨てるのは勿体ない。

今まで書いたメモを何千枚とためておけば、それが全て自分の糧になっているから自信に繋がるし、今後もメモ書きを続けるためのモチベーションにも繋がるはずだ。


感想

前から気になっていた本だったが、ようやく読めてよかった。

youtubeでまとめ動画を見ていたのでメモ書きの方法は以前より知っていたが、それでも買ってよかったと思う。

細かいメモ書きのテクニックや困った時の例文タイトル集を知れたのはもちろん良い収穫だが、メモ書きに対するモチベーションが湧いてきたのが一番の収穫だと思っている。

著者赤羽さんの文章がわかりやすく、面白く、そして何より「自分もメモ書きをする事で頭が良くなるかも」と期待させてくれる。

自分も赤羽さんのような文章を書けるようになりたいと思ったし、メモ書きをする事で近づけるように感じた。

なのでメモ書きを始めます!そして継続したい!

将来のために毎日10分ずつ投資することにします!

3週間ほど続ければ効果を実感できるとのことなので、今から楽しみだ。


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